テーマ:親鸞聖人の眼目―現代に生きる歎異抄―
講 師:四衢亮(よつつじ・あきら)
1958年岐阜県高山生まれ。真宗大谷派高山教区不遠寺住職。
真宗大谷派「青少幼年センター準備室」スタッフとしてセンター設置に取り組んでいる。著書に『カルトと私たち』、『時言』など。
メッセージ:
2011年は親鸞聖人750回忌にあたります。日本の中世を生きた親鸞聖人の姿を、妻の恵信尼の手紙で伺うことができます。
「善信の御房、寛喜三年四月十四日午の時ばかりより、風邪心地すこしおぼえて、その夕さりより臥して、大事におわしますに、腰・膝をも打たせず、天性、看病人をも寄せず、ただ音もせずして臥しておわしませば、御身をさぐれば、あたたかなる事火のごとし。頭のうたせ給う事もなのめならず。」
これは、天候不順で凶作であったことが記録される寛喜三年に、親鸞聖人が風邪をひいて寝込んだときのようすです。現在のインフルエンザのような症状で4〜5日布団に入って看病も何もさせず、ただじっとしておられたようです。
なんでもないことのようですが、親鸞聖人が生きた中世では珍しいことです。普通なら病気平癒の祈祷をしたり、おまじないの御札を貼ったりする時代です。その時代の中では当たり前で大切とされたことでも、価値在り正しいとされることでも、迷い多き人間のすることをじっと見つめる眼を開き、決して時代におもねることのなかった人の姿が、そこにあります。
その親鸞聖人の眼が凝縮した『歎異抄』を通して、現代と私たちの問題を尋ねてみたいと思います。
(四衢亮)
講座日程:
1.2010年 7月31日
歎異の世界――宗教を問う。
2. 2010年 9月11日
善悪のとらわれ。
3. 2010年12月11日
念仏申す。
4. 2011年 2月12日
信ずるということ。
5. 2011年 4月 2日
浄土。
6. 2011年 6月 4日
往生の歩み。