広報紙『サンガ』
TOP > 広報紙『サンガ』 > バックナンバー > 社会を見る眼
バックナンバー
社会を見る眼
 「成人の日」におもう
  第7回 <1994年1月>
 今年も、今月一五日には、「成人の日」がやってきます。身近に成人に達する人がいる方は、お祝いを何にしようか迷ったり、また、娘のために、すでに振り袖を用意してその日を心待ちにしていることでしょう。しかし、「成人の日」は、ただ二十歳になったことを祝うだけの日なのでしょうか。

 確かに、二十歳まで立派に育ってきたことは、それだけで祝う価値があります。都内の多くの自治体が、この日に行う祝賀行事も、ほぼお祝い一色です。

 この「成人の日」が成立したのは、昭和23年7月20日。議員立法でした。そして昭和24年1月15日から実施されました。このころの日本は、連合軍が進駐し、まだ第二次大戦後の渾沌(こんとん)とした状況下にありました。このため、青年に明るい未来を創造してもらいたいという願いを込めて、立案化されたのだろうと思います。その立案化時の趣旨に「大人となったことを自覚し、自ら生きぬこうとする青年を祝い、励ます」とあります。

 このうち、『祝い』は、生活の安定化とともに派手やかになって受け継がれていますが、『大人になったことを自覚し、自ら生きぬこうとする』ほうのことは、忘れさられている感じです。

 そのためか、今の若い人たちには、依頼心が強いように感じます。その代表が、テレビドラマ有名になった『冬彦さん現象』です。これには育ててきた私たち親に、大きな責任があります。

自己の依り処は自己のみ
他にいかなる依り処あらんや自己のよく調御(じょうご=ととのえ治める)せられし時人は得難き依り処を得るなり(『法句経(ほっくきょう)』)

このうたに示されるように真の道理を自覚して、「自己のよく調御せられ」るよう応援することが、「成人の日」の本当のお祝いではないでしょうか。
(昭)


戻る

Copyright(c) 2004−2007 HigashiHonganji ShinsyuKaikan All right reserved
(このホームページの記事・画像の無断転載を禁じます)