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仏事一口メモ
 お墓と迷信
  第27回 <1997年5月>

 お墓についても、さまざまな迷信がいわれています。

  • 墓相(墓石の形や向き、石質など)によって、幸・不幸を招く。
  • 年忌以外に墓を建てたり修復しないほうがよい。
  • 北向きの墓は不幸をもたらす。

等々です。


墓相で吉凶を見る墓相学といわれるものがあります。野々村智剣氏の『門徒もの知り帳』(法蔵館刊)には、次のような趣旨の実例を紹介しています。

「ある人が、商売につまづいて悩んでいるところヘ、墓相家Aを紹介された。Aは早速吉相と称する墓を設計し、その人は大金を投じて墓を改めた。それで商売がうまくいくはずだったが、ますます落ち込んでいく。

 そうしたとき、墓相家Bと知り合う。Bが鑑定すると、それは吉相どころか大凶相だという。再び大金を投して墓を改めるが一向によくならない。思い余って墓相家Cに相談すると、AもBも大凶相だから、C型にするようにといわれ迷っている」

 墓の相によって子孫に崇りがあるとか、墓の向きが悪いから不幸が起こるといわれて動揺しない人は少ないと思います。真実が私の上に明らかにならない限り、迷信は不安や恐れの谷底に私たちを突き落とすのです。

 親鸞聖人は、念仏(南無阿弥陀仏)の教えに生きる者は迷信などにとらわれることのない人生を歩むことができると教えてくださっています。

 本来、お墓の形や向きなどによって、幸せになったり不幸になったりすることはありえません。むしろ、正面に南無阿弥陀仏と記す浄土真宗のお墓(前号参照)は、迷信によって不安がったり恐れたりする必要のない生き方を指し示しているのです。

 ですから、私たちは迷信を破ってくる南無阿弥陀仏のこころをよくよく間き取り、自分の中に起こってくる不安や恐れの原因をみつめていくべきなのです。そのことこそ、さまざまな迷信から解放される歩みになるのであり、亡き人に報いることにもなるのです。


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