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仏事一口メモ
 通夜までの心得(2)
  第10回 <1994年7月>

 家族の人が亡くなった場合、まず、ご親戚に連絡するとともに、お寺の住職に亡くなったことの報告をします。そのことは、すでにお話ししました。そのとき、住職には「枕勤(まくらづと)め」(臨終勤行(りんじゅうごんぎょう)または枕経(まくらぎょう)ともいう)のご依頼をします。また、今後の相談もされるとよいでしよう。
 今回は、その枕勤めについてお話しします。枕勤めは、臨終にあたって、故人と共に家族が合掌礼拝してきたお内仏(仏壇)のご本尊に、家族(親戚)みんなでお参りすることをいいます。そのお勤めを住職にお願いするわけです。

 すでにお話ししましたように、夫を亡くしたS子さん宅には、お内仏がありません。お寺への報告の際、住職に相談し、ご本尊をお迎えしましよう。

 浄上真宗のご本尊は、阿弥陀如来です。阿弥陀如来は、私たちに真実(まこと)に目覚めよと、常にはたらきつづけています。お内仏のご本尊は、そのはたらきを形にまで表された尊いお姿なのです。

 肉親の死は、つらく悲しい心を引き起こします。そればかりでなく、亡き人がどこに行ってしまったのか、今どうしているのか、という思いも起こることでしょう。

 そういう問いを抱えながら、亡き人が身をもって教えてくださった死の事実をとおして、逆に私たちは、生きていることの尊さを仏さまの教えに訪ねていく、その第一歩が枕勤めです。そして、これから始まる一連の儀式(通夜や葬儀など)を、仏さまの教えに出遇(あ)う大事な機縁にしていただきたいと思います。

 このときの服装については、急なことですので、華美でない平服でかまいません。また、数珠(念珠)を忘れないようにします。(数珠にっいては、第二回を参照)

 枕勤めが終わりましたら、通夜・葬儀の詳細など、住職と相談されるとよいでしょう。葬儀社との打ち合わせも必要です。


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