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仏事一口メモ
 法事の包みもの
  第1回 <1993年1月>

 新しく家庭をもたれ、初めて親戚の法事に招かれたあなた。当日の持参品や服装などがわからず、戸惑われたことはありませんか?テレビなどで紹介されている一般的な心得では浄土真宗の教えに合わない場合が少なくありません。
 そこで、法事(正式には年忌法要といいます)の場合を例にあげ、心得や作法についてわかりやすく紹介していきたいと思います。

 まず包みものですが、市販されたものの中には「御仏前」あるいは「御霊前」と書かれた金封があり、どちらにしようか考え込んでしまったという経験は、これまでなかったでしょうか?ここで押さえておかなければならないのは、「御霊前」は使用しないということです。法事とは、亡き人を偲ぴつつ、仏の教えに私が出あう場であります。浄土真宗では神や霊を必要としない生き方を説く教えです。ですから、「御霊前」という表書きは使わないのです。

 次に、「御仏前」は一般的によく使用されますが、むしろ「御香資」とするのがふさわしい書き方です。といいますのも、浄土真宗において最も大切なお経である『仏説無量寿経』には、「香気普く薫ず」とか「華を散じ香を焼きて、これをもって回向して」とあり、私たちが薫香(かおり)をもって仏前に奉ずるのが本来の意味だからです。薫香は、清浄なる気持を起こさせるためのものでもありましょう(焼香の意味については、別の機会に譲ります)。

 また、「資」は、たすけるとか供えるという意味があります。その薫香の「お香」の代物として現金をお供えするのですから、「御香資」と表書きするのが本来の意味からいってふさわしいわけです。

 当日の服奘については、例えば通夜から四十九日までは喪服が望ましいでしょうが、法事の場合は地味な平服で清楚な服装であればよいでしょう。

 法事に参列する場合、数珠(念珠)をつい忘れがちですが、持参することは大切なことです。次回は、この数珠についてお話ししましょう。


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