白宅で通夜・葬儀を営む場合、納棺(のうかん)が終わりますと、すぐに式場の準備にかかります。派手な装飾品などは取り除き、衣類など必要なものは取り出しやすいところに用意しておきます。着替えや休憩のできる住職の控室も必要です(室数がなければ、式場に控え席を用意します)。
自宅以外の会場(寺院や会館など)で営む場合は、会場側とよく相談して式場作りを行ってください。
次に、斎壇(さいだん)(壇飾り)についてお話しします。斎壇の荘厳(お飾りのこと)は、今日、ほとんど葬儀社が行ってくれます。しかし、浄土真宗にそぐわないお飾りも見受けますので、心したいものです。
浄十真宗の通夜・葬儀は、ご本尊を中心に行います。ですから、ご本尊は、参列する誰もが拝することのでさる中央上部に安置し、その手前にお棺を置きます。早いうちに住職に相談し、ご本尊をお迎えしましょう。
昨今、通夜・葬儀にお参りしますと、斎壇の壇数を多くしたり、種々の飾りつけをするなど、豪華さばかりが目につくようになりました。
古来、葬儀は、“野辺(のべ)の送り”といって、自宅から葬列をくんで葬場に向かい、そこでお勤めするために野卓(のじょく)に・三具足((みつぐそく)(紙花(しか)・お香・ロウソク)を用意してお飾りしました。その野卓が、現在では屋内に設ける葬儀壇の基本になるわけです。ですから、浄士真宗の通夜・葬儀では、本来、壇飾りの必要はありませんし、華美に飾ることもいりません。
ご遣族の心情として、立派な斎壇にしてあげたいという気持ちはよくわかりますが、それにとらわれてしまうと、何のために通夜・葬儀を行うのか、その大切なこと(第10号を参照)が見失われてしまいます。
また、最近では、写真を飾ることが一般的になってきました。写真の陰になってご本尊を拝することができない場合もあります。礼拝すべきは、写真ではなくご本尊です。本来は必要ないものですが、写真を置く場合には中心からずらすなどの工夫が必要でしょう。