今日は、法事に招かれた当日です。これまでお話ししてきました持ち物や服装は、ちゃんと整いましたか?では、時間に遅れないよう出発です。
法事のご家庭についたら、まず、家庭の中心であるお内仏(浄土真宗では、お仏壇のことをお内仏といいます)にお参りします。、お内仏は、私をささえるいのちの尊さ(仏さまの世界)を脈々と伝え、はたらきつづけている家庭の中心であります。ですから、私たちが本来依(よ)るべきいのちの尊さを表現しているお内仏に、何よりも先にお参りするのです。(お内仏の詳しい意味については、別の機会に譲ります)
では具体的な作法ですが、まずお内仏の正面に進みます。持参された「御香資(ごこうし)」や「お供え物」は、お内仏の前にお供えします。そして、ご本尊を仰ぎ見、前回ご紹介しましたように、数珠を手に掛けて合掌礼拝(らいはい)します。
そのとき、鈴(りん)を鳴らしてから合掌礼拝される方をよく見かけます。しかし浄土真宗では、お勤めのとき以外は鈴を鳴らしません。鈴は、お勤めの合図を示し声の調子を整えるために、お勤めの前後などに鳴らすものなのです。ですから、合掌礼拝するときやお供え物をしたときなどには鈴を鳴らさないのです。
ところで、鈴はどの宗派でも用いられる仏具ですが、真宗大谷派(東本願寺)で使われている鈴についてお話ししましょう。鈴を置く台のことを鈴台(りんだい)といいます。鈴台には立方体をした壷繰型(つぼくりがた)・八猪自型(はちいのめがた)といわれるものがあります。また、鈴と鈴台の間に金欄輪(きんらんわ)があります。当派では、ふとんは使用しません。それから、鈴を鳴らすための棒を撥(ばち)といいます。撥は、お勤めに使うとき以外は鈴の中に納めておきます。
話は戻りますが、合掌の際にお内仏を見ますと、正面中央がご本尊の阿弥陀如来(あみだにょらい)です。側面には、「法名釈(ほうみょうしゃく)○○」と書かれた軸(法名軸(ほうみょうじく))が掛かつています。今日は、この掛け軸に書かれた方のご法事です。
では次回は、この法名についてお話しいたします。
鈴を使用しないときは、撥は鈴の中に納めておきます。撥の位置は、参詣者側から見て手前にたてます(絵は真横から見たもの)。